日記(活動報告)

2022-12-31 18:51:00

安城市 大規模震災に備えた橋梁予防保全の重要性②

安城市が管理する橋梁は約500橋あり、その多くが橋長15m以下のコンクリート製(プレストレスト含む)です。さらに『完成年不明』が約300橋もあり、恐らく完成50年以上経過が多く含まれると考えます。
『予防保全』とは、大きなダメージを負って対処(=事後保全)ではなく、ダメージが小さいうちに対応することによって長寿命化・低コスト化を図るものです。通常、5年に1度の定期点検も目視が中心でしょうが、目視は個人差が生じたり、コンクリート内部のことまでは解りません。非破壊検査が必要となります。
あと気になる点として、小さな橋梁の防護柵(ガードレール)の劣化が放置状態であること。取替えるにしても、支柱を再施工する土台となるコンクリートが、古い橋だと長年風雨にさらされて大幅な強度低下もあり得ます。弱い下地に人命を守る防護柵を新調しても意味をなさないことは、一般の方々も想像がつくと思います。
今まで大型の橋梁を扱ってきた私にとって、地域の小さな橋梁は奥(課題)が深く、数が多いゆえに財政負担も大きく深刻なものと捉えています。(専門用語を抑えたため、抽象的な表現もあります。ご了承願います。)
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2022-12-31 07:44:00

安城市 大規模震災に備えた橋梁予防保全の重要性①

少し専門性のあるお話を。
東日本大震災発生の2年半ほど前、最大震度6強を記録する地震が立て続けに東北地方を襲いました。『岩手・宮城内陸地震』と『岩手沿岸北部地震』です。
当時、私は自社の調査団を率いて現地入りし、2度にわたり震度5強以上を記録した地域に架かる橋梁点検を実施。1枚目の写真は宮城県内を走る国道4号線に架かる橋梁で、橋梁と道路の継目に10㎝以上の段差を国交省がアスファルトで応急措置して、通行機能を確保していました。国や県、高速道路会社が管理する、比較的大型の橋梁は、阪神・淡路大震災以降の耐震設計基準改定により、耐震設計・補強も対策が進んで『この程度の損傷』で済んでますが、問題は市町村管理の橋梁です(次回へ)。
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